急変対応と、終わらない記録。
それをようやく終えて、ベッドに座り込む。
今日も同期は普通に仕事を終えていたのに、自分だけ何度も先輩にフォローしてもらった。
「また迷惑をかけてしまった」
「私だけ、ついていけない」
そんな気持ちで、スマホを手に取ったのではないでしょうか。
急変対応や終わらない記録に追われ、一日が終わるたびに自分を責めてしまう。
そんな夜を過ごしているのは、あなただけではありません。
急性期についていけないのは、能力不足とは限らないのです。
環境との相性という視点から、その理由を一緒に整理していきましょう。
急性期についていけないと感じるのは、あなただけではありません
「私だけできない」
そう思い込んでいませんか。
でも、急性期という特殊な環境だからこそ、同じように苦しんでいる人はたくさんいます。
まずは、その事実を知ってほしいと思います。
「私だけついていけない」と思ってしまう理由
急変対応のとき、頭が真っ白になって手が止まってしまう。
先輩に「大丈夫?」と聞かれるたびに、情けなさで顔が熱くなる。
隣を見れば、同期は落ち着いて動いているように見える。
「なんで私だけ、こんなにできないんだろう」
その比較が、自分を追い詰める材料になっていませんか。
でも、そのときのあなたには、そんなことを考える余裕もありません。
「私だけできない」という思いだけが頭の中を埋め尽くしてしまうのです。
急変対応やスピードについていけないと感じやすい理由
急変対応が重なり、記録は終わらず、次々と判断を求められる――そんな毎日なら、「ついていけない」と感じても不思議ではありません。
スピード、責任の重さ、命に関わる緊張感。
そのどれもが、経験年数に関係なく、誰にとっても負荷の大きいものです。
ついていけないと感じるのは、あなたの能力が低いからではなく、それだけ厳しい環境で戦っているからなのです。
急性期が合わず、「私だけ続けられない」と感じている人は、こちらの記事も参考になります。
→ 急性期が合わない…「私だけ続けられない」と自分を責めてしまう看護師さんへ
急性期についていけない原因は能力不足とは限りません
「自分には能力がないんだ」
そう結論づける前に、少し立ち止まってみませんか。
仕事内容と、適性と、働く環境。
それぞれを切り分けて考えると、見え方が変わってきます。
能力ではなく環境との相性という考え方
急変対応やスピード重視の環境で力を発揮できる人もいれば、患者さんとじっくり向き合うほうが力を発揮できる人もいます。
これは優劣ではなく、単純に得意な環境の違いです。
「ついていけない」のは、あなたの能力の問題ではなく、今いる環境とあなたの特性が合っていないだけかもしれません。
急性期が合わないことで、「看護師そのものに向いていないのでは」と自分を責めてしまう人は、こちらの記事も参考になります。
→ 急性期が向いてない…「看護師に向いてない」と自分を責めてしまうあなたへ
同期と比べるほど苦しくなる理由
同期と自分を比べるたびに、「できていない自分」ばかりが目についてしまいませんか。
比較は、自分の本来の力さえも見えなくさせてしまいます。
同期には同期の得意なこと、あなたにはあなたの得意なことがあるはずです。
比べることをやめるだけでも、少し呼吸が楽になるかもしれません。
それでも急性期を辞められない理由
「ついていけない」と分かっていても、離れる決断ができない。
それは、あなたの意志が弱いからではありません。
いくつもの思いが、あなたを今の場所に留めているのです。
「3年は続けるべき」が自分を縛っている
「看護師は最低3年は続けるべき」
そんな言葉が、心のどこかに根を張っていませんか。
その思い込みが、限界まで自分を追い込む理由になっていることがあります。
でも、その「3年」はあなたの人生を決めるルールではありません。
「まだ3年経っていないから離れられない」と悩んでいる人は、こちらの記事も参考になります。
→ 急性期で新人のまま辞めたい…「続けなきゃ」と自分を追い込んでいるあなたへ
逃げた人と思われたくない気持ち
「同期より先に離れたら、逃げたと思われるかもしれない」
そう思うと、自分のつらさよりも周囲からの評価が気になってしまいます。
責任感が強く、迷惑をかけることを嫌う性格ほど、その罪悪感は大きくなります。
でも、自分に合う環境を探すことは、逃げることとは違います。
急性期についていけないまま無理を続けるリスク
「もう少し頑張れば慣れるはず」
そう自分に言い聞かせて、無理を重ねていませんか。
その状態が続くと、心にも体にも負担が積み重なっていきます。
自己否定が続くと心も体も限界に近づく
「また迷惑をかけるかもしれない」
そんな不安を抱えたまま出勤する日々は、休みの日になっても気持ちが休まりません。
疲労は、少しずつ、でも確実に積み重なっていきます。
気づいたときには、以前より回復に時間がかかる状態になっていることもあります。
限界まで頑張る前に考えてほしいこと
真面目な人ほど、「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込みがちです。
でも、我慢を続けることだけが、正しい選択とは限りません。
限界を迎える前に、自分を守る視点を持つことも、大切な選択のひとつです。
あなたが選べる働き方は急性期だけではありません
ここまで読んで、「じゃあ自分はどうすればいいのだろう」と思っているかもしれません。
大切なのは、今すぐ辞めるかどうかの二択で考えないことです。
自分に合った選択肢を、一度並べて比較してみましょう。
今の職場に残る場合
メリットは、慣れた環境や人間関係を維持しながら、経験を積み続けられることです。
デメリットは、今感じている苦しさが続く可能性があることです。
先輩や上司に相談でき、改善できる余地がある場合には、検討する価値がある選択肢です。
部署異動・働き方変更をする場合
メリットは、病院を辞めずに、自分に合う働き方へ変えられる可能性があることです。
デメリットは、希望どおりに異動できるとは限らない点です。
急性期以外の働き方にも興味がある人には、選択肢のひとつになります。
環境を変える場合
メリットは、自分に合う職場に出会える可能性があることです。
デメリットは、新しい環境に慣れるまで、一定の時間と労力がかかることです。
これは「逃げ」ではなく、自分に合う環境を探すという前向きな選択です。
今の職場で、ついていけない状態が長く続いていると感じる人には、検討する価値があります。
どれが正解ということはありません。
大切なのは、選択肢を知った上で、自分自身で選ぶことです。
環境を変えたい気持ちはあるけれど、辞めた後のことが不安で動けない人は、こちらの記事も参考になります。
→ 看護師を辞めた後が不安…「辞めたいのに動けない」あなたへ
まずは、他の働き方を知ることから
今すぐ転職を決めなくても大丈夫です。
まずは急性期以外にどんな働き方があるのか知るだけでも、自分を責める気持ちは少し軽くなります。
見るだけでも大丈夫です。
今すぐ決めなくていいのです。
まずは、他の働き方を知ることから始めてみてください。
まとめ
急性期についていけないことは、能力不足とは限りません。
それは、環境との相性という視点で見つめ直せる問題かもしれないのです。
自分を責め続けなくて大丈夫
急性期についていけないことと、看護師としてのあなたの価値は、まったく別の話です。
これまで必死に頑張ってきた事実は、ちゃんと残っています。
自分に合う働き方を知ることから始めよう
今すぐ何かを決める必要はありません。
まずは、自分に合う働き方があるのかを知ることから始めてみてください。
それだけでも、気持ちは少しずつ軽くなっていくはずです。

