日勤中、処置や報告が遅れて、先輩から厳しく指摘された。
周りは普通に動けているのに、自分だけ何度も立ち止まってしまう。
帰宅してからも、失敗した場面ばかり頭をよぎる。
「急性期に向いていない」
「新人なのに辞めたいなんて、甘えなのかな」
布団の中で、涙が止まらないまま何度もスマホの画面を開いたのではないでしょうか。
「また失敗した」「急性期は自分に向いていない」「でも新人だから辞められない」
そんな気持ちで検索したあなたに、まず伝えたいことがあります。
新人のうちに離れたいと思うことは、弱さでも甘えでもありません。
急性期が合わないことと、看護師に向いていないことは、同じではありません。
この記事で、その違いを一緒に整理していきましょう。
急性期で新人のまま辞めたいと思うほど苦しいのは、あなただけではありません
「新人なのに辞めたいなんて甘え」
そう自分を責めていませんか。
でも、そう感じているのは、あなただけではありません。
まずは、そのことから知ってほしいと思います。
失敗が続くと「自分だけできない」と思ってしまう理由
急変対応で手が止まってしまう。
報告の順番を間違えて、先輩に言い直される。
同期は落ち着いてこなしているように見えるのに、自分だけ何度も指摘を受けている気がする。
失敗が続くほど、「私だけできない」という思いが強くなっていきます。
SNSを見ると、同期だけが成長しているように見えて、「私だけ置いていかれている」と感じる人も少なくありません。
それでも、その苦しさはあなただけではありません。
周りについていけず、「私だけできない」と自分を責めてしまう人は、こちらの記事も参考になります。
→ 急性期についていけない…「私だけできない」と自分を責めてしまう看護師さんへ
新人だから辞めたいと思うことは甘えではない
「新人のうちに辞めるのは甘え」
そんな言葉を、心のどこかで自分に言い聞かせていませんか。
でも、つらいと感じる気持ちに、経験年数は関係ありません。
今しんどいと感じているなら、それは今のあなたにとって、紛れもない事実です。
「急性期が合わない」のか「看護師が向いていない」のかを整理してみましょう
「向いていない」という言葉が、心の中で大きくなりすぎていませんか。
ここで一度、急性期という環境と、看護師という職業を切り分けて考えてみましょう。
急性期病棟は新人にとって負担が大きい環境
急変対応で頭が真っ白になる。報告の順番が分からなくなる。処置が終わる頃には周りが次の仕事へ進んでいる。
急性期は、経験の浅い新人にとって、特に負担の大きい環境です。
先輩たちも、最初から今のようにできていたわけではありません。
今のあなたが苦しんでいるのは、急性期という環境の特性によるところが大きいのです。
環境のミスマッチを能力不足だと思い込んでしまう理由
「みんなできているのに、自分だけできない」
そう感じると、原因を自分の能力のせいにしてしまいがちです。
でも、本当は「今の環境と、今のあなたの経験値が合っていない」だけかもしれません。
環境が変われば、同じあなたでも、まったく違う結果になることは珍しくないのです。
急性期が合わず、「私だけ続けられない」と感じている人は、こちらの記事も参考になります。
→ 急性期が合わない…「私だけ続けられない」と自分を責めてしまう看護師さんへ
辞めたいのに辞められないのは「新人だから」という思い込みがあるから
「辞めたい」と思っているのに、なぜ行動に移せないのでしょうか。
それは、あなたの中にあるいくつかの思い込みが、あなたを縛っているからです。
「最低3年は続けるべき」という思い込み
「看護師は最低3年は続けるべき」
そんな言葉を、どこかで信じ込んでいませんか。
その思い込みが、限界を超えても頑張り続けさせている理由のひとつかもしれません。
でも、その「3年」はあなたの心と体を犠牲にしてまで守るべきルールではありません。
急性期を辞めたいと思いながらも、「逃げなのでは」と決断できない人は、こちらの記事も参考になります。
→ 急性期を辞めたい…「逃げなのでは」と決断できない看護師さんへ
責任感が強い人ほど自分を追い込みやすい
「周りに迷惑をかけたくない」
「人に相談するのは苦手だから、自分でなんとかしなきゃ」
責任感が強く、真面目な人ほど、限界を一人で抱え込んでしまいます。
その真面目さは、本来あなたの強みです。
だからこそ、自分を守ることにも、同じくらい真剣に向き合ってほしいのです。
無理を続けると「急性期がつらい」ではなく「看護師そのものが嫌い」になってしまうこともあります
「もう少し頑張れば慣れる」
そう言い聞かせて、無理を重ねていませんか。
その状態が続くと、思わぬところに影響が出てくることがあります。
自信を失うほど視野は狭くなってしまう
失敗を重ねるたびに、自己肯定感が少しずつ削られていきます。
「自分には無理なんだ」という思いが強くなると、他の可能性を考える余裕さえなくなってしまいます。
「急性期がつらい」だったはずの気持ちが、いつの間にか「看護師そのものが向いていない」に変わってしまうこともあるのです。
環境を変えれば気持ちまで変わることもある
急性期では毎日泣いていた人が、病院や働く場所を変えたことで、「仕事に行くのが怖くなくなった」というケースもあります。
環境が変われば、同じ人でも見える景色がまったく変わることがあります。
今のつらさを、看護師という仕事全体への答えにしないでほしいのです。
急性期が合わないと感じたときに選べる3つの選択肢
ここまで読んで、「じゃあ自分はどうすればいいのだろう」と思っているかもしれません。
大切なのは、今すぐ辞めることだけが正解ではないということです。
自分に合った選択肢を、一度比較してみましょう。
今の職場に残る場合
今の環境で経験を積み続けられることがメリットです。
一方で、心身への負担が続く可能性がデメリットになります。
まだ頑張れる余力があり、周囲からの支援を受けられる人には、検討する価値のある選択肢です。
部署異動・働き方変更をする場合
急性期以外の部署や、夜勤の負担を減らす働き方に変えられる可能性があります。
ただし、希望どおりに異動できるとは限りません。
看護師は続けたいけれど、急性期という働き方だけが合わないと感じる人には向いている選択です。
環境を変える場合
転職は逃げではなく、自分に合う環境を探すための選択肢のひとつです。
新しい環境に慣れるまで、一定の時間がかかることはデメリットとして挙げられます。
心身の限界が近く、このまま急性期を続けることで自分を見失いそうな人には、検討してほしい選択肢です。
どれが正解ということはありません。
大切なのは、選択肢を知った上で、自分自身で選ぶことです。
急性期しか知らない状態で、急いで決断する必要はありません。
辞めたい気持ちはあるけれど、辞めた後のことが不安で動けない人は、こちらの記事も参考になります。
→ 看護師を辞めた後が不安…「辞めたいのに動けない」あなたへ
まずは、他の働き方を知ることから
今すぐ転職を決める必要はありません。
急性期以外にも働き方はあることを知るだけでも、気持ちは少し楽になるかもしれません。
見るだけで大丈夫です。
今すぐ転職しなくていいのです。
まずは選択肢を知ることから、始めてみてください。
まとめ
新人のあなたが「辞めたい」と思うことは、甘えではありません。
自分を責める前に、そのことを思い出してほしいのです。
急性期が合わないことは看護師に向いていないことではない
急性期という環境が合わなかっただけで、あなたに看護師としての資質がないわけではありません。
ここまで必死に頑張ってきた事実は、確かにあなたの中に残っています。
自分を守るために選択肢を知ることから始めよう
今すぐ何かを決めなくても大丈夫です。
自分を守るために、まずは選択肢を知ることから始めてみてください。
急性期だけが、看護師のすべてではありません。

